繁忙期にスタッフの残業を増やす際の注意点【メディックスメールマガジン】vol.181

2019年6月20日配信 ◆━━━◆~おかげさまで創立30周年!~ ┃【メディックスメールマガジン】vol.181 ◆━━━◆━━━━━━━━━━━━━━◆ メディックスメールマガジンをご愛読いただきまして ありがとうございます。 「働き方改革」を推進するため、4月から「労働基準法」が 変わりました。 その中で残業時間の上限規制が行われ、違反企業や 労務担当者への罰則も盛り込まれるようになりました。 残業時間の上限は、原則「月45時間、年360時間」です。 これも36協定であらかじめ締結しておく必要があります。 実はさらに、特別条項付きの36協定を労働者の 過半数代表者と締結することで、制限付きながら これを超えた残業が可能になります。 今回はこうした上限を超えた残業を可能にする 36協定の特別条項を締結・運用する際の注意点について、 ご紹介いたします。 ■特別条項付きの36協定を締結する場合の残業上限 例えば、治療院の集客が見込める繁忙期には、 「月45時間、年360時間」の残業の上限を超えて スタッフに働いてもらいたい場面があるかもしれません。 こうした場合には、36協定に特別条項を付け、 労働者の過半数代表者と締結しておく必要があります。 ただし、特別条項付きの36協定を締結する場合も、 無制限に残業が可能なわけではなく、制限があります。 特別条項を締結した場合の上限となるのは、単月で 休日労働も含め100時間未満、年720時間までです。 また、2~6ヶ月の平均で80時間以内、月45時間を上回るのは 年6回までとされています。 ■36協定の特別条項を運用する際の注意点 こうした36協定の特別条項を運用する際には、いくつか 注意が必要な点があります。 まず、特別条項の適用単位は、部門単位ではなく、 従業員単位となる点です。 年6回までの月45時間を上回る残業の月は、部門単位ではなく 従業員一人一人の管理が必要となります。 元より従業員の残業時間の厳密な管理は労働基準法の改正で 必須となっているため、特に問題は生じないと思われます。 また、管理上は労働者単位となりますが、部門全体に 残業を要請するといった、指示や通知の在り方までは 特に制限はありません。 次に、通知は労働者の過半数代表者にのみ行えばよく、 特別条項が適用になる従業員全員に対して行うことは 求められていないのですが、ここでも注意が必要です。 口頭で労働者の代表にのみ通知するのでは不十分です。 特別条項を適用するときには、手続きを行った時期、内容、 相手方等を「書面」で明らかにしておく必要があります。 労働者の代表の人物とは、書面を2部作成し、お互いの 確認印を押した上で、双方で書面を保管するとよいでしょう。 また、過重労働の問題もあるため、代表者以外の労働者にも 上長から残業が増えるという話を伝えるべきでしょう。 労働契約を含む接骨院で用いる書類など、接骨院開業に 関するアドバイスは、無料の接骨院開業セミナーでお聞きください。 接骨院開業セミナーは下記よりお申込みいただけます。 https://www.mdx-center.com/seminar/seikotsuin_kaigyo/?utm_source=20190620&utm_medium=mail ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 【メディックスメールマガジン】はメルマガ会員の皆様に お役に立つ情報を発信し続けて参ります。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。